地質構造・地盤の土木工学的調査

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地盤改良効果判定

調査技術の概要

地盤改良の目的には (1)強度特性の改善、(2)変形特性の改善、(3)動的特性の改善、(4)止水性の改善などが挙げられますが、例えば、矢板のヒービングを防止する場合には地盤の強度を増加させる必要があり、構造物の沈下を防止する場合などには圧縮性を低下させなければなりません。また、液状化を防止するにはせん断力を増加させる必要があり、シールドのルートや立坑および地下の掘削では止水が必要となります。 これまで改良層の効果確認には、ボーリングを実施してサンプリングしたコアの一軸圧縮強度によって評価されていましたが、この方向は抜き取り検査であって非連続的な情報でした。近年、改良地盤を連続的に評価する手法として物理探査的手法を併用するケースが増えています。その場合、改良前と改良後に測定を実施し、両者の結果を比較するとともにボーリングによるサンプリングコアの情報を加味することで従来の点の情報ではなく、面の情報として改良地盤を評価することが可能となります。
 なお、前述した(1)〜(3)の目的の場合には、地盤の強度増加が見込まれるため「地盤を伝播する速度の変化」が有効であり、 (4)のような強度変化は伴わないものの注入材として添加するに電解質物質が含まれている場合には、その効果判定には「地盤の電気的性質(比抵抗)変化」(下図のA)に着目するのが効果的です。

結果例

■S波速度による効果判定実施例

S波速度による効果判定 実施例