物理検層

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密度検層

【原 理】

γ線の散乱現象を利用して地層の密度を測定する方法です。
γ線源から放射されるγ線は地層中の電子にぶつかりコンプトン散乱を起こします。コンプトン散乱の確率は電子密度に比例し、電子密度は物質の密度に比例しています。この関係を利用して、γ線検出器に到達するγ線量から地層の密度を求めることができます。

【測定方法】

γ線源と検出器が一体化したゾンデを孔内に下して測定します。ゾンデはバネ等を用いて孔壁に密着させます。引き上げ速度が等速度になるように調整しながら、孔底からゆっくりと引き上げて測定します。
ゾンデの線源と検出器の間は遮蔽されており、線源から放出されたγ線が直接検出器に入射しない様にしてあるため、散乱γ線だけがシンチレーション検出器に入射するようになります。実際の測定量としては、γ線のエネルギーを計数率(CPS)として表わして検出します。

■密度検層 測定概要図
密度検層 測定概要図
【特徴・適用限界】

測定孔の孔内状況(地下水の有無、保護管の有無、種類)の如何を問わず測定可能です。
放射性物質を用いるため取扱いには充分な注意が必要です。
測定値は仕上がり孔径に左右されるため、孔径の変化を知る必要があります。そのため、裸孔の場合は孔径検層も同時に行うことが必須条件となります。
保護管がある場合は、保護管の内径を解析に用います。