重力探査
【原 理】
調査地の地表において重力を測定し、測定した結果から地下の構造を把握する方法です。地表における重力の値は、地下に分布する岩石・岩盤の密度、分布深度、形状に大きく起因します。地下に密度の同じ岩盤が存在する場合、出現深度が浅いと地表の重力値は大きく測定され、逆に地下に空洞が存在する場合には重力値は小さく測定されます。
【測定方法】
調査範囲に測線を設定するか、もしくはグリッド状の測点を設けて重力計により測定します。測定点は、重力測定と前後して適切な精度の測量を行って、水準や位置を定めておく必要があります。測定範囲には重力測定の基準点を設け、数時間ごとに基準点で重力を測定し、各測定点における時間的なドリフトを補正します。
■重力探査 測定概念図(1)
■重力探査 測定器 |
■重力探査 測定概念図(2) |
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【特 徴】
- マイクログラビティ探査を行うことで、微細な重力変化を測定できます。
- 土木構造物の建設に係わる地盤調査として用いられています。
【適用限界】
- 測定対象深度が深くなるほど、地下構造を求める分解能や精度は低下します。
- マイクログラビティ探査は数m〜数百m を対象とします。
- 空洞探査では、空洞上面の深度が空洞の直径の2〜3 倍より小さい場合に、地表の測定
値に影響が認められますが、空洞の深度が大きくなるに従って、重力の変化が少なくなり探査が困難となります。
【調査対象】
地質構造、断層、空洞・埋設物の有無などを推定することができます。
■重力探査 探査事例
※図をクリックすると拡大図が表示されます。
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